この記事は主にネット情報を扱うINTERNET HACK(インターネット・ハック).と新書等、硬派な記事を扱うKI-Journal (KI-Academic) .の同時投稿です。
なので、これまでの投稿と勝手が少し違い、普段、INTERNET HACKをご覧の方にとっては、小難しく感じられるだろう。
普段、このINTERNET HACKを読んで下さっている皆様には、下記のことを、この記事の要旨として理解して下されば十分です。
1.現在、コミュニティの新しい樹立が急務である。
2.その新しいコミュニティの成立には、ソーシャルメディアの弱い力が発揮するのではないか。
3.そして、そのソーシャルメディアの弱い力で結びついたコミュニティは、今までのコミュニティと様相が異なったものになるに違いない。
1.科学、分子生物学における”弱い力”
高校化学で習う分子を形作る共有結合は、非常に強い力です。
その力は、金属や宝石を結びつける非常に強い力として表われる。
一方、大学の専門課程で習う分子生物学の分野で、我々は、生体内では弱い力が重要なものとして習う。
僕が今から述べることは、地縁などの今までの共同体の強い力ではなく、ソーシャルメディアなどの緩やかな弱い力で結びついたコミュニティが、これから大いに力を発揮し、人間にとっても居心地のいい社会を形成するのではないかということです。

これは、中学で科学をしっかり勉強していたら習う水分子と水分子が弱い力の一つである水素結合で結合している様子です。
僕の専門であった遺伝子の分野では、この水素結合によって遺伝子とタンパク質が結合し、遺伝情報からタンパク質が形成されていきます。
ワトソン遺伝子の分子生物学 – Google ブックス.
時代の進歩は凄まじい。
僕たちが学んだ分子生物学という学問を作ったノーベル賞受賞者のワトソンが執筆した本が完全とは言わないまでも、ネットで見られるのですネ。
リンクをクリックして貰えると、ずばり「弱い化学的相互作用の重要性」という章を見ることが出来ます。
分子間力 – Wikipedia.
このWikipediaに羅列されてある力が一般に“弱い力”と呼ばれている力の正体です。
この分子が付いたり、離れたりする”弱い力”は、生体内の分子の挙動にとって、とても都合が良く、様々な生態システムの基盤となっています。
水分子の中の水素原子と酸素原子を結びつけているのが、共有結合と呼ばれている非常に強固な力です。
この記事では、近代までのコミュニティにおいて、人々を結びつけていた力は、抗いがたく、選択肢のない強い力であったが、ソーシャルメディアを通して形成されるコミュニティに働く力は、選択権のある緩やかな”弱い力”である。ということを論じようとしている。
そして、この”弱い力”で形成されたコミュニティは、あんがい人と人を居心地良く、結びつけるのかも知れない。
期待を込めて。
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